うつ病

  • 気分の落ち込みが続く。
  • 不眠、特に朝早く目が覚めてしまう。
  • やる気が出ない、気力がない。
  • 食欲がない。
  • 疲れやすい。
  • 息が詰まるような苦しさや、頭が重たい。
  • ストレスがある。

  

  パニック障害・不安障害

  • 動悸、めまい、ふらつき、発汗、窒息感、吐き気、手足の震え。
  • 人前や、大勢の前に出るときに極度の症状がでる。(社会不安障害
  • 人混みや、混雑した場所で極度の症状がでる。
  • 電車、バス、飛行機、船で極度の症状がでるため、乗り物に乗れない。

 

  自律神経失調症

  • 頭痛、頭重感、倦怠感、ほてり、過度な発汗、胃の不快感、消化不良感、下痢や便秘
  • 立ちくらみ、胸が締め付けられる感、脈が速く感じられる、ふわふわしためまい
  • 眠りが浅い、眠った感がない、不安感が強い
  • 内科(消化器内科、循環器内科、等)、耳鼻科、脳神経外科などで特に問題を指摘されない  

  

  不眠症

  • 寝つきが悪い、眠れないのではないかと不安になって眠れなくなる − 入眠障害
  • 寝ている途中で目覚める − 中途覚醒
  • 朝早く目が覚めてしまう − 早朝覚醒
  • 眠った感覚がない、眠りが浅い、朝に眠気が残る − 熟眠感の欠如

  

  強迫性障害

  • 戸締まりや、火の元を何度も繰り返し確認しても不安になる − 確認行為
  • 不潔に感じられ、何回も手洗いをする − 不潔恐怖
  • 特定の数字への強いこだわり、決められた手順へのこだわり
  • 自分でも不合理だとわかっていても頭から離れない、考えが浮かぶ

  

  双極性感情障害(躁うつ病)

うつ病と診断されている患者様の中で、極端に調子が良くなり活発になる時期がある場合は双極性感情障害の可能性が考えられます。極端に調子が良い時期を「躁状態(そうじょうたい)」と呼びます。躁状態では、眠らなくて活発に行動する、次々にアイデアが浮かび、自分は何でもできると感じられ、多額の買い物やギャンブルで浪費、借金を重ねる場合もあります。一般に、躁状態よりも、うつ状態の期間が長いため、長年うつ病として治療されている場合があります。双極性感情障害と、うつ病では治療方針、治療薬が異なるため、躁状態に気が付かれず、うつ病として治療してもなかなか治らない患者様が、実は双極性感情障害だったということがあります。

 

  統合失調症

幻覚や妄想が主体となる病気です。幻覚とは、周りの人には聞こえない声が聞こえてくることが多く、周囲からは独り言が誰かと会話しているようにみられたり、何か聞き入っているような感じでみられます。妄想とは、明らかに間違った内容を信じこみ、周りの人たちが訂正しようとしても本人は受け入れられない考えのことです。統合失調症は、考えが混乱する病気です。統合失調症を発症する人は、100人に1人弱くらいの決して少なくない、身近な病気です。現在は、治療方法が増え、早期に発見できれば回復できる可能性が高くなっています。周囲がはやく気がついて早期受診につながることがあります。

 

「こころの病」の考え方、捉え方、治療方法 

私は、基礎医学を志し、大学院博士課程に入り、長年、基礎医学研究を行いながら診療を続けてきました。基礎医学研究で、米国ロックフェラー大学研究員として留学しました。基礎医学というのは、ヒトに近いモデル動物や、分離した細胞で、疾患の解明や、いまだ未知である生命の仕組みを探求することを目指し、実験で証明・研究を行う医学です。そこで、実験的にストレス負荷をかけたモデル動物の脳を調べると、脳内情報伝達系の失調が捉えられます。「こころの病」は、ある条件下であれば誰しもが罹病する疾病と考えられ、こころが強い、弱いの精神論では解決しない「脳の失調をきたした病気」であると証明されています。私は脳の失調に対して薬の治療は必要と考えております。但し、今までの基礎医学研究、精神薬理学の知見から効果が得られる必要最小用量で、副作用には十分に注意をして投薬を行ってまいります。薬は、必要性がなくなれば漸減中止します。必要であると考えられる場合は、患者様とご相談で薬の継続をお勧めします。否定的な考え方や、周囲への敏感さ、全か無かの思考から、柔軟に物事を捉えられるように、考え方を軌道修正する精神療法を、回復期に行ってまいります。焦らずに、回復に導けるように努めて参ります。