8月に参加した講演で感銘を受けたことが2つありました。

1つめ、福祉施設の管理者Aさんの講演を聞きました。Aさんは、精神科疾患を罹病され、その後リハビリを経て、ピアスタッフとして福祉施設などで勤務され、現在、ご自身で福祉施設を運営されている経歴の方でした。大勢いる聴講の前で、ご自身が病気と分かった時のことや、病気の症状、その時考えていたこと、家族のこと、回復してからの生活を、ゆっくりと、静かだけど聞き取りやすい声で、飾らず、真っ直ぐに前を見て講演をされていました。Aさんの体験を聞いた患者さんは、希望を持っただろうし、良いこと悪いこと全てを話したAさんも相当な覚悟がないと話せないと思いました。講演を聴いて、Aさんの情熱の大きさに触れ、私も情熱を持って何事にも取り組んでいこうと熱い気持ちになりましたね。

2つめ、Y病院緩和ケアミーティングで事例検討がありました。水難事故で脳死の状態で救命センターに搬送された患者(20代、男性)の両親と医療者の関わりという事例でした。搬送されてから10日間は延命措置で心臓は動いていたわけですが、助かる見込みは全くない状況でその説明ももちろんされていますが、母親が奇跡を信じている。そういう時に、どういった声かけをするか? ーーー 答えはないでしょうが ーーー 誰しも奇跡を信じたい ということが答えなのかと。という発言があり、本当にその通りだなと印象に残りましたね。暑い8月に、熱い気持ちになれた2つのお話しでした。