Y病院緩和ケアチーム勉強会で「せん妄」の講演をしました。

私は、今年度から緩和ケアチームに入り、週1回のラウンドに同行しています。最初は戸惑いもありましたが、精神科領域での専門性を発揮できるように努めたいと考えています。そういう訳で、今回の勉強会の講師を依頼され講演をしました。

緩和ケアとは、主にがん患者さんの終末期をサポートすることです。がんによる痛みを軽減することや、食事、運動リハビリ、社会資源の活用法など多岐に渡り多職種(医師、薬剤師、看護師、栄養士、臨床心理士、作業療法士、社会福祉士)でアドバイスを行うのが緩和ケアチームです。私は、精神科領域として、睡眠と覚醒リズムの確立、不安感や、気分の落ち込みの評価と対応等を行っていますが、今回講演しました「せん妄」がもっとも問題とされます。「せん妄」とは、簡単に言うと、半分寝ていて半分起きているような状態、夢と現実がごちゃまぜ、という状態です。きちんと会話ができていた患者さんが、急に変なことを言い始めたり、怒鳴ったり、落ち着きがなくなったりする、という場合は「せん妄」の可能性が高いです。がんの進行に伴い、「せん妄」が出現することはやむを得ない面もありますが、出来る限り「せん妄」が軽快するように、今回の講演で治療についてお話をさせていただきました。今後も、緩和ケアチームに努めて参りたいと思います。